建物が中庭を取り囲むように配置されているコートハウスは、プライバシーを確保しながら、家の中と外の繋がりを楽しみたい方に人気の建築スタイルです。ここでは、メリット・デメリットも含めて、どのように理想のコートハウスを実現するかについて、お伝えいたします。

コートハウスとは

コートハウスとは、家の中心に中庭を据えて、その周りに建物を配置していく建築スタイルです。庭に面した壁は開口部にすることが多く、庭と室内のつながりを感じたいと思う方のライフスタイルに合っているでしょう。コートハウスは、大きく分けて３つの形があります。建物で庭を完全に囲むロの字型、3方を囲むコの字型、2方を囲むL字型の3種類です。前者ほどプライバシーが守られ、後者ほど外部に向かって開放的であるといえるでしょう。

コートハウスのメリット

プライバシーが確保できる

コートハウスは建物で庭を囲んでいる為、外から見た家の外観としては閉じた印象を与えますが、家の内部にはプライバシーを確保した開放感あふれる庭を作ることができます。庭で過ごしている時に、周囲からの視線を気にせずにくつろげるところも、コートハウスの魅力の一つです。また、中庭に面した窓のカーテンを開けると、室内に居ながら庭の緑を楽しめるほどに、中と外の距離が近いところも特徴と言えるでしょう。

室内に太陽光が入りやすく、風通しが良い

コートハウスの場合、中庭から自然光が入り、明るい居住空間が実現します。中庭のない住まいの場合は、窓の付いている方角によって、太陽が差し込む時間帯が限られてきます。コートハウスでは、中庭があることで、一日を通して安定的に室内に光を届けることができます。また通風に関しても、中庭と反対側にも窓を作ることで、風がよく抜ける、気持ちのいい空間をつくれます。

防犯面で優れている

コートハウスは、中庭に面して開き、外に対しては閉じたデザインにすることで、プライバシーを守っています。外部からは中の様子が分かりづらく、その点は防犯上のメリットになります。外壁側に窓が少ないことから、外部からの侵入経路が限られることになり、セキュリティ上安心というわけです。

コートハウスのデメリット

コートハウスのデメリットとしては、住宅性能を上げる必要があることがあげられるでしょう。例えば、庭に面した大きな開口部が多い場合は、外気からの影響を受けやすいため、窓の断熱性能を上げることが必要となるでしょう。また、ロの字タイプの中庭は、全方位が建物で囲まれている為、中庭に降り込んだ雨水を、浸透させて排水溝まで流す経路を作ることも必須と言えます。住宅の性能を上げることは、住む人にとっても快適な暮らしが実現するので、考え方によっては一石二鳥とも言えるでしょう。

今回は、コートハウスについて見てきました。様々なメリットを見て、人気の理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。心地よく暮らせるコートハウスをお考えであれば、ぜひ一度、専門家へご相談ください。